デンマークブログ - Life in Denmark

日系企業の駐在員としてデンマーク赴任後、現地企業に転職。北欧、ヨーロッパでの日常の出来事や仕事に関する話題を発信していきます。

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海外在住の子供が日本語を維持する難しさ-モチベーションを保つ方法

皆さんこんにちは。

 

海外に住んでいる方でお子さんがいらっしゃる場合

尽きない悩みの一つに、

どうやって子供の日本語を維持するか

というのがあると思います。

 

今回は海外に住みながら自分の子供たちに日本を教え、維持していくために

我が家で取り組んでいる方法を紹介したいと思います。

とは言っても全くもって、確立した方法でも、これさえやれば必ずうまくいく、

というわけでもありません

まだまだ試行錯誤、悩みながら取り組んでいる次第です

 

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海外在住の子供が日本語を維持する難しさ

我が家の環境

デンマークに住んで9年目。

2人の子供たちは生まれこそ日本ですが、育ちは完全にデンマークです。

2人とも現地の幼稚園を卒園し、

現在はインターナショナルスクールに通っています

よく海外の大きな都市、街では日本人補習校などというものがあり、

週1回、土曜日や日曜日に皆で集まり、先生から日本語を習って一緒に勉強する

という仕組みができていたりします。

ただ残念なことに僕が住む街や通える距離にはそういった補習校がないんですね。

 

我が家の子供たちの言語

我が家の子供たちが話す言葉は

の3つです。(なんて贅沢な!!自分もこんな小さい時から英語を話したかった)

デンマーク語のレベルはネイティブレベルだそうです。

 

家の中での会話

親との会話

家での会話は、親と話す際、上の子供は

  • 日本語 40-50%
  • 英語 50-60%

やや英語が増えてきました。

下の子供の場合は

  • 日本語 30-40%
  • 英語 60-70%

とこちらは上の子供よりも更に英語で話す場合が多いです。

こちらからは日本語で返していますが、

それでも子供たちは英語を貫くような場面が増えてきました。

 

子供同士の会話

子供達同士で会話する際は

とほぼ均等、やや英語が多いかなという感じです。

特に面白いのが2人で遊ぶ場合はデンマーク語を使うことが多いです。

これは幼稚園時代の、遊ぶ=デンマーク語というのが

子供達の脳に刷り込まれているのかな?

と考えています。

ちなみに子供たちに聞いても、

『うーん、よくわからない』とのこと。

ということで、本当のことはわかりません。

 

なぜ日本語を勉強するの?

我が家の子供たちが大きくなり大学に行き、そして就職となった際、

正直日本にいる可能性は少なく、どこかの国に行っているんだろうな、

と思っています。なんとなくですが。

ではなぜ日本語を教えるのか?

これはよく妻とも話したのですが、

  • 日本で生活する場合に困らないため
  • 日本人なので日本語、日本の文化を知っておいてほしい
  • 子供たちに選択肢を与えてあげたい

というのが主な理由です。

1番目は明らかですね。ただ今のところ帰国する予定はありません。

そんな中、外国に住んでいても日本の文化やいいところを知っておいてほしい。

そして3番目はこちらで国際結婚された方からいただいたアドバイス

日本語はもういいや、と思って教えなかったところ、

お子さんが成人してから、

『なぜ日本語を教えてくれなかったの?』

と言われて後悔したそうです。

色々な理由があったとは思いますが、この話を聞いてから、

将来子供たちの可能性を少しでも広げてあげるためにも、

選択肢は多くしてあげたい、と思うようになりました。

言葉を話せることで損をすることはない、ということですね。

 

我が家で取り組む日本語勉強法

どの程度を目指すか?ある程度の“あきらめ”は必要

まずお子さんに日本語を教えて維持するにあたって

  • どこまでを期待するか
  • 何を目標とするか

というのはすごく大事です。

我が家の場合は帰国する予定は(当分)ないため、

  • 日本語を理解して話すことができる
  • 漢字は将来的に読めさえすればいい

という風に考えています。

駐在でいずれ日本に帰る方はもう少し上を目指す必要がでてくるかもしれませんね。

2つ目に至っては、言ってしまえば書けなくてもいいということです。

理由は今後パソコンやデジタル化が進む中で手で書けなくても、

PCやスマホが変換してくれるので読めることができればいい、

と割り切っています。

海外で過ごしている限り、日本の同じ年代の子供たちと

同じレベルを維持することは大変難しいので、

こういった“あきらめ”や“妥協”はとても大事だと思っています。

大使館を通じて教科書を取り寄せ

海外に住居を移した場合、外務省から在留届を提出するように言われます。

これは強制ではなく任意ですが、届を出すことで色々なメリットがあります。

そのうちの一つに大使館から子供の年齢に合わせて日本から教科書を

取り寄せてくれるというサービスです。

デンマークの場合ですが、大使館から自宅までの郵送は有料ですが、

日本からの輸送に関しては費用は請求されません。

登録していない方はぜひ検討してみてください。

 

親戚や日本にいる家族とSkypeなどで教えてもらう

経験した方なら分かると思いますが、

自分の子供に勉強を教えることほど大変なことはありません。

我慢できずに叱ってしまったり、

子供が集中しないことにイライラしてしまったり。。。

家庭教師も一つのオプションですが、我が家の場合は日本にいる親戚に

Skypeでつないで教えてもらっています。

顔なじみなので人見知りすることもなく、子供達も楽しんで受けています。

その代わりに妻が向こうの日本の親戚の子供たちに

英語を教えるといったこともやっています。

ギブandテイクですね。

 

一時帰国を利用し地元の学校にいれてもらう

これは頻繁にできることではありませんが、

我が家の場合は年一回の年末の一時帰国に合わせて、

実家の小学校に一時入学させてもらうということをやっています。

事前の小学校への相談や調整などが必要ですが、子供たちへの効果は半端ないです

何といっても一番のメリットは、同い年の子供たちと勉強して遊んで、

色々な交流ができることです。

放課後に遊びに行くこともあったり、子供たちはすごく喜んでいます。

子供達同士で遊ぶためか、日本語の伸びが半端ないです。

お子さんが日本の文化を学ぶという意味でも大変おすすめです。

教科書の音読

あとは自分たちでできることとして、

土曜日曜などは日本から送ってもらった教科書の音読をやっています。

漢字もやっていますが、先に述べたように、読みができればいい、というスタンス

子供たちのストレスにならないように心がけています。

もうやり始めてしばらくたちますが、楽しんでやってくれています。

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モチベーションを保つために!我が家の極めつけ

これは我が家で導入している、モチベーションを保つための方法です。

ドリル1冊、漢字練習帳1冊終わればボーナスお小遣いがもらえる、という風にしています。

ボーナスなので少し多めの金額です。

難しいところかもしれませんが、

学校の宿題(英語、デンマーク語)をこなしながら日本語もやるというのは

子供達にとっても大変だと思います。

なおかつ、日常で日本語に触れる機会が親と話すときのみなので、

モチベーションがなかなか保つことが難しいです。

なので、ご褒美として1冊終わったらボーナスお小遣いをあげるようにしています。

 

最後に

冒頭でも述べましたが、まだまだ手探りでやっぱり波もありますが、

今のところは子供達も楽しみながらポジティブに取り組んでくれています

子供たちの成長に合わせてこれからも色々試行錯誤し、

自分たちも色々と工夫していかなければいけないなぁと考えています。

子供の教育は永遠の課題ですね。

 

今日も読んでいただきありがとうございました!!

次回もよろしくお願いします。